水柿助教授シリーズ

水柿助教授シリーズ3冊を読破。
 
本当にバラエティ豊かなお話の数々と、本題から脱線して自由自在に綴られるお話。真面目に不真面目なかんじが、とてもおもしろかったです。全力で物語に引き込まれていってしまいました。
 
いろいろおもしろかった話はたくさんあるけれど、取材旅行で海外へ行った話や、サイン会の話とか特に印象的でした。
水柿君と須摩子さんとの会話も読んでいておもしろかったです。須摩子さんがとってもキュートでした。それに夫婦としての関係性とか距離間が何だか素敵でした。
 
 
心安らかに。
しかし、自分の心を安らかにしてくれるのは、自分である。
恵まれている。
しかし、誰も恵んでくれたわけではない。自分に恵むのは、自分だけである。
他人に求めてはいけない。
たとえ、最愛の人であっても、求めてはいけない。自分に与えられるのは自分だけだ。
(『工学部・水柿助教授の解脱』本文より) 
 
 
 おおげさな言い方をするけれど、この作品で彼の考え方に触れられて、そこから感じ取れるものがたくさんありました。森博嗣さんのお話を読めて、私は幸せです、アーメン。